絵、時々文章なブログ(姉)

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■盟友⑪(完) 【大神】【長編】

■盟友 ⑪(完)

※ラストはかなり捏造酷いです。苦手な方はご注意を…って凄い今更感。

 


アマテラス君の鳴き声が聞こえる…。
ソーリィ…。

ウシワカは目を開けた。
「…!?」
「!目が覚めたか!」
イッスンが嬉しそうに跳ねる。
「ここは…!?」
ウシワカはそうつぶやき即座に起き上がろうとした。しかし
「いたた…」
体に激痛が走り、全く動けない。それを良いことにアマテラスはウシワカにじゃれついてきた。
「うわ!アマテラス君!ヨダレはノーサンキューだよ!!アハハ、くすぐったい…ってそんな場合じゃない!…ユー!常闇は!?倒したのかい!?」
ウシワカはイッスンに聞いた。
「あれ?でも、ここはもしかして…」

「ここは、タカマガハラだ」
イッスンが答える前に、部屋に入ってきたオキクルミが言った。クトネシリカを携えている。
「今は…一時撤退中と言うところだ。しかしこの傷で助かるとは。運のいいやつだな」
そう続けた。
「ユー…そうか…」
ウシワカはオキクルミを見たが、それだけしか言えなかった。

「まったく、月でコイツがクトネシリカを持って現れた時はビビったっぜ」
イッスンはその時の事を思い出して言った。
「お前が倒れてもうダメかと思ったけど…なかなか堂に入った囮っぷりだったぜィ!」
さすがは二回目、とイッスンはオキクルミを褒めた。
「ふん」
オキクルミはそっぽを向いた。

航海の末、月の上空までたどり着いたカグヤとオキクルミがまず見たのは、轟々と荒れ狂う黒い風、闇に包まれた常闇の城。月を無差別に破壊する常闇という最悪の状況だった。
このまま月に降り立つ事は不可能だった。嵐に巻き込まれる寸前で引き返した。
月にわずかに残っていた建物も全てが消えていた。王宮は瓦礫と化していた。
その様子を見たカグヤは悲鳴を上げた。

せめて月の民達とアマテラスを救わなければ…!
タカマガハラに不時着したカグヤとオキクルミは、箱船ヤマトを動かし無理矢理、月にたどり着いたのだった。
幸い、月の民達はカグヤの指示を守り地下のシェルターに避難していたので無事だった。
「王宮の結界が無くなっていたときにはもう、ダメかと思いました…」
後にカグヤは語った。
もう少し遅れていたら月の民は皆、犠牲になっていた。
結果的にヤマトは月の民にとって救いの船となったのだった。

「ヤマトで生き残った月の民をみんなこっちに避難させて…、プフフ!今じゃアマ公はみんなの大神さまでィ!」
イッスンが小さな胸を張る。
「ワン!」
アマテラスも元気よく吠えた。

「ユーたち…」
ウシワカは安堵のため息をついた。
そう言えば、さっきから外がさわさわしていた。みんな無事だったのか。
そしてふと、首を傾げた。
「…あれ?…???おかしいな…?ミーは死ぬと思ったのに…?」
そうだ。自分の予言は、月の常闇、その手に捕まれるのを光景を見たのが最後だった。
それから先の事は何一つ見えてこなかった。
予見が無くなったのは、自分がそこで死んでしまうからでは無いか?と、まあとりあえず考えていたのだが…?
「けど今、ミーは生きている。相変わらず何も見えないけど…」
と言う事は、自分の力だけが…もしかして、無くなった?
そんなまさか。

「ああ。そういう事だ」
オキクルミが言った。
どうやら自分は考えていたことをそのままゴニョゴニョと口走っていたらしい。
少し恥ずかしい。ウシワカはオキクルミに言った。
「…なぜだ?」
「お前が、自分の役目を全うしたからだ」
オキクルミはおかしな回答をした。
「全く、信じられねぇぜ。それで今度はコイツが予言者になるんだとよ!」
「は…?」
ウシワカは全く理解が出来なかった。
すぐ側でアマテラスが得意そうにこちらを見ている。まるで褒めろと言わんばかりに。
ワウ!
と一つ吠える。
「ユー達、何言っちゃってるの?―…ワッツユーセイ?イコール…ってことは?」
この状況で得意そうなアマテラス。
ウシワカは叫んだ。

「まさか!!ミーに予言の力を与えていたのは、そんな、オーマイ!アマテラス君!?ユーだったのかい!?」

「わん!」
ウシワカは固まった。
「そのようだ。アマテラス本人の言葉はよくわからんが…おそらくあっている」
オキクルミはアマテラスの背を撫でた。
「コイツ、さっきオメーが起きるのも、どんぴしゃりで当てやがったんだィ…あー、気色ワリィ…おい、大丈夫か?」
イッスンがオキクルミを指して言った。
ウシワカは固まったままだった。

「フフフ…、アハハハハハ!!」

しかし彼は突然笑い出した。

「ワンダフル!!…さすがは、神!!いや大神だ!!アマテラス君!…まさかこんな日が来るなんて…!イッツグレイトだよ!」

そう言ってベッドに前足を乗せたアマテラスを抱きしめる。
体の痛みなんかすっかり忘れていた。

今度は逆にイッスン達がぽかんとなった。
ウシワカの思考回路は凡人には到底理解できないものだった…。

■ ■ ■

それから、暫くして。
起き上がり、動けるようになったウシワカと、アマテラス、そしてオキクルミは、アマテラスのお気に入りの木の下に集い、タカマガハラの平原を眺めていた。

オキクルミがウシワカにつぶやいた。
「…おそらく、アマテラスは恐ろしく永い物差しで時を計って居たのだろう。今、ようやくその交代の時期が来たと言うことだ。だが、その様子では自由の身にはなれないようだな」
アマテラスはさっきからウシワカに飛びつき、じゃれついている。
ウシワカはコラコラ、ヨダレはノーサンキュー、と言いつつアマテラスをかまっている。
彼は笑って言った。
「…フフフ。ミーにとっては長くとも、ユーにとってはほんの一瞬だったんだねぇ。…やっぱりほっとけないなぁ、マイラバー!アハハ!」
アマテラスも何かを吠える。
ウシワカがまた笑ってアマテラスを抱きしめた。

ふと、ウシワカがオキクルミに話しかける。
「まったく、ユーにはホントに苛々させられたけど…、いや、よそう。これから文句はいつでも言えるしね。この先もミー達でアマテラス君を助けていこう。…手を貸してくれるかい?」
そう言って手を差し出した。
オキクルミも笑ってうなずく。手を伸ばす。
「ああ、もちろ…」
「ヤイヤイヤイヤイ!オイラを忘れんなァ!!」
声がし、イッスンがアマテラスの毛並みから飛び出してきた。
「イッスン!」
「おや、ゴムマリ君いたのかい?」
イッスンはプオーッと怒っている。
「お前ぇら、揃いもそろってポアーッとしてる場合じゃねェぜ!!月にはまだでっけぇ常闇がいるんだからよォ!」
「ああ」
オキクルミがうなずいた。
「もちろん」
ウシワカも真面目に言う。
「ワゥ?」
アマテラスがポアッと首をかしげる。
イッスンがアマテラスの額に勢いよく飛び乗り、ピョンピョン跳ねる。
「おう、アマ公!俄然やる気だなァ!よォし!一つまとまったところで、このまま皆で月まで殴り込みだぁィ!!」
ウシワカが笑う。
「フフフ…、アハハハハ!レッツロックベィベ!ってとこかなぁ?そうだろう、アマテラス君?」

彼の言葉にアマテラスは、ワン!と一つ吠え、しっぽをパタパタと振った。
その様子はたいそう愛らしかった。

「出航の準備が整いましたよ」
カグヤが微笑んで近づいてきた。

その後、彼等は月の常闇を討ち取る事が出来たのか…、まだまだお話は続くのだけど…
お後は次の、お楽しみ…?

おしまい。

 

 

 

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