読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

絵、時々文章なブログ(姉)

sungenのブログです。pixivデータ(主に文章)の保管用ブログ。オリジナルイラスト、小説がメイン。


sungen(pixiv genペア)のブログです。


アート、デザイン、漫画、イラスト、小説について語ったり、作品をアップロードしたりします。
漫画、絵、文章を書きます。二次創作は大神。
長編小説はヘッダのシリーズまとめから探すと楽です。







■箱船ヤマト タカマガハラ 番外編① ハクバ 【大神】【長編】

※箱船ヤマト6 タカマガハラ⑤の続きです。番外編。

今回短いです。番外編はウシワカ視点じゃ無いです。どうもウシワカ視点だとアハハになってしまうので。私は一体ウシワカを何だと思っているのか…。

 

■番外編① ハクバ

 


「じゃあ、行ってくる」
ウシワカは笑って出て行った。

「…」
ヤマトが見えなくなるまで見送って、建物に戻ってきた。
アマテラスはすねてしまい結局ウシワカの見送りには来なかった。
ウシワカは少し寂しそうだったが、別にそれでもかまわないと笑っていた。
四人はなんとなく、広間にいた。

皆終始無言だった。

「…私は」
沈黙を破り、ハクバが口を開いた。

「皆もそうだと思うけど…、ウシワカさんが、誰もいない月で、何を思うのかが心配なの」

「ハクバ…」
スサドがハクバを見て言った。やはり、本当は彼女はそれを心配して引き留めたのだ。
ウシワカの意を汲み引くのがアズミなら、ウシワカの決意が分かっていても、あえて言うのがハクバだ。
「…そうですね。彼ならきっと…無事には帰ってきてくれるのでしょう…でも」
アズミも同意した。
「お優しい方ですからねぇ…」
マルコもため息を付いた。

最近、ふさぎがちだったのも知っている。だからアマテラスは余計に彼から離れがたかったのだろう。
最近見えたと言う予言や、月からの脱出。大変な事情の割には、彼は明るい。
天神族からみたら、少し心配になるくらい。

「彼は、とても頭が良いけど、ちょっと抜けてるから、もしかしたら、…」
ハクバが言った。
「?」
アズミ達が不思議そうにしている。続きを待つ。
「彼は、…あら、ご飯作らなくっちゃ」
皆肩すかしを食らった。
「ハクバ…」
スサドがため息を付く。マルコは苦笑した。
「今日は何が食べたい?」
「そうね、カレーがいいわ。…今日は私が手伝ってあげる」
「ありがとう」
二人は調理場に消えていった。
そう言えば、最近はウシワカがいつも手伝っていた。

スサドとマルコは、気を紛らわす為にテーブルゲームに興じている。
ハクバは、カレーを作りながら考えた。
さっきの、こと。
ウシワカさん…まさか、ずっと気がついていないのかしら。
あまり、月にいい思い出が無いみたいだから…仕方が無いのかも知れないけど。

いや、こんな事を考えるのは自分が…天神族にしては、少しひねくれているせいかもしれない。杞憂なら、いいのだけど。
…でも、この種類の推測が外れたことはないのよね…。

彼は、変わってしまうかもしれない。
私達は、きっと何も出来ない。見守る以外は。

…ならやりましょう。
ハクバは、一人誓った。


〈番外編②アズミ につづく〉

広告を非表示にする