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絵、時々文章なブログ(姉)

sungenのブログです。pixivデータ(主に文章)の保管用ブログ。オリジナルイラスト、小説がメイン。


sungen(pixiv genペア)のブログです。


アート、デザイン、漫画、イラスト、小説について語ったり、作品をアップロードしたりします。
漫画、絵、文章を書きます。二次創作は大神。
長編小説はヘッダのシリーズまとめから探すと楽です。







■箱舟ヤマト11 タカマガハラ⑨ 【大神】【長編】

■大神(長編) 箱舟ヤマト(大神) 小説

今回短いです。恒例のウシワカ独白タイム。ちょっとシリアスに。予言の解釈はあえて軽い感じにしました。皆をもうしばらくほのぼのさせてあげたい…。

※タ カマガハラの建物は普通に白い洋館って感じです(ただし豪邸)屋根は青かな?間違ってもカラクリ屋敷とかじゃありません。(ここにあえて書くと言うこと は…)

 

■箱舟ヤマト11 タカマガハラ⑨

夕刻。ミーは、何とか自分の部屋に戻ってきた。
昨日はすぐに眠ってしまったので、…とても久しぶりに感じる。
羽衣を外し、高下駄を脱ぐ。
適当に長椅子に腰掛ける。

アマテラス君。
常闇。
そして…ヤマタノオロチ

ミーは月でその予見をしてしまった。

今から約…九十九年後、タカマガハラにオロチが襲来する。
ミーとアマテラス君が、共にそれを迎え撃つ。
…その光景だけが見えた。
そのあとの事は…まださっぱり見えない。

月の汚れた大地に潜んでいたモノ…それがオロチだった。
…忌まわしい、闇の國。
出来ることは全てやる。…だが…。

ミーはやはり帰って来てはいけなかった?
ココにいてはいけないのか…。
ため息をつく。

月…。ミーの故郷だった場所。
もはやその事実さえ疎ましい。

今日は…やはり飲もう。
酒に頼るのはあまり良くないが。
適当にグラスに注ぐ。

…飲む前に、一曲吹いておこう。
ミーは酒を置き、バルコニーに出た。

春の夜は、少し冷えるが気持ちが良い。
そう言えば、アズミはたまに屋根の上で歌っている。
ミーも真似してみようかなぁ。高いところは好きだし。
あ、羽衣忘れた。
アレを付けて飛ぶと…少しは天神族みたいでナイスなのに。

屋根の上に腰掛け、笛を吹く。
久しぶりに、月の曲を。
月は大嫌いだが、この曲はまあまあだ。
アマテラス君が来るまで。

吹き終え、自室に戻り一人酒を飲む。
この酒は…味は良いが、色が良くない。
今夜は、アマテラス君も来ないみたいだし、もう寝ようかな。

ふと、扉を見つめ、気がついた。
締め切ってある。
…思わず苦笑した。

アマテラス君の為に、少し開けておこう。
イヤ、…あえて止めておこうか?
…予言とは不思議なモノだ。
例えば。
ミーがこの扉を開けて休む。明日の朝、アマテラス君がミーの隣で寝ている。
ミーがこの扉を閉じて休む。やっぱり、アマテラス君がミーの隣で寝ている。

その未来が見えてしまうのだから、仕方が無い。
実際。…途中の行動は、全く関係が無いのだ。
いくらあがいてみても、結果は同じ。
ミーは未来をのぞき見ているだけなのだから。
なら、進もう。
この力が、何のために有るのか…分からないけど。

フフフ。今日は扉を閉じて休む事にしよう。
ユーは一体どうやって入ってくるのか?…ちょっとしたイジワルだ。
一閃?輝玉?もしかして爆炎?
うっかり集中して、未来が見えてしまわない内に、眠らなければ。
たまに夢の中でも見えたり…なんて事もあるから油断は禁物だけど。
少なくとも…起きている間よりはマシだ。

ミーは笑って、グラスに少し残っていた酒を飲み干した。
…血のように赤い酒を。

〈おわり〉 

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