絵、時々文章なブログ(姉)

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■箱舟ヤマト15 遺跡編② 水たまりの洞窟 【大神】【長編】

ハイ、通過しまーす。■続きそうな終わり方ですが、次はいきなり青錆の遺跡に着きます。力尽きました…。次回妖怪と多少バトル。※あー、そう言えばタカマ ガハラってお金無い設定だったっけ。普通に買い物してた。使ってるのは新通貨(両)で、ウシワカとアマ公くらいしか使ってない…って事にしといて下さい。 正直、初めの頃に何書いたかもう忘れてました。

 

■遺跡編② 水たまりの洞窟


アズミを乗せたアマテラスは、地を駆け、平原を抜け。あっという間に東の森とその山の麓まで来た。

ここは森と呼ばれているが、実際には殆ど山だ。
「アマテラス様、青色の遺跡には心当たりはありませんか?」
アマテラスはタカマガハラの地図を出そうとした。
「アウッ?」
アマテラスは思いっきり冷や汗をかいている。
どうやら忘れてしまったようだ。そう言えばマルコに貸したままだった。
「…勢いで出て来てしまったけど、失敗したかしら…?」
「クゥーン…」
アズミとアマテラスはちょっと反省した。

アマテラスからストンと降りる。
「アマテラス様。一度戻りましょう」
アズミがアマテラスを撫でて言った。
「クゥ?」
アマテラスは少し考えているようだった。
文字が見える。

『このままウシワカを探しに行く?』
もちろん!  準備をととのえてから。 

「ワン!!」

アマテラスは一旦戻ることに…しなかった。

「アマテラス様!?もうすぐ日が暮れてしまいますよ!」
アマテラスはアズミを咥えてぽいと背中に乗せた。
「アォーーーン!!」

筆技「光明」に照らされ太陽が昇る。

アマテラスもケンカ別れしたままのウシワカが心配なのだろう。
彼は丈夫だが、もし突発的な事故で怪我をしていたりしたら大変だ。

「…行きましょう、もし彼を見つけたら、ちゃんと謝るんですよ」
アズミはアマテラスの背を撫で、諭した。
「ワゥ…」
アマテラスは少ししょんぼりした。…後悔をしているのだろうか?

実は、アズミ達はアマテラスの思考を良く理解していない。
自分達は眷属だ。だからあるがまま、大神の行動を受け入れる。見守る。

ずっと、そうだったけど…それではいけないのかもしれない…。

アズミはウシワカが来てからのアマテラスの様子と、アマテラスを必死に理解しようと接するウシワカを思い出した。

彼は、不思議な方…。
アマテラス様は、どうして彼をこれほど気に掛けるのだろう?
慈母という呼ばれ方が示すように、アマテラス大神は神として全てを慈しむ存在。
天神族はそれを見守り、支える存在。
そうとだけ考えていた。いや、深く考えていなかった。

「慈母様って…ウシワカさんの事が大好きなのよね…」
ハクバ。
彼女はもっと自分と違う事を考えていたのかもしれない。

今回のケンカにしても。一体どうしてアマテラス様がすねてしまわれたのだろう?
私が理由を月の方に訪ねても、答えてくれなかった。
その答え、ケンカの理由が分かれば、何か、もっと…。                       

「きゃっ」
アマテラスが急に止まった。
首を傾げている。
「アマテラス様?」
見るとそこは、洞窟らしき場所だった。
そこから、川が流れ出している。…というより、小高い山の麓がトンネルのようになっていて、その中を川が流れているのだ。
ざぶん!!
アマテラスは、いきなりその川に飛び込んだ。
「あ、アマテラス様!?」
アズミを乗せたままアマテラスは泳いでいる。しかし…。

バシャ、バシャ…。
アウ。

バシャ!
たまに沈みかける。

バシャ!バシャ。バシャ…。

「あの、水蓮の方が良いのでは…?」
「アウ!?」
大変そうなので言ってみたら、なんと忘れていたようだった。
我らが慈母は、やっぱりポアッとしている。

「ワン!」
水蓮に乗ったアズミとアマテラスは、疾風でグングン進む。
しかし。
「アマテラス様、あの…なんだか、少しづつ、沈んでませんか?」
アズミが首を傾げる。
彼女はアマテラスの隣で正座をしていたが、進むにつれその膝の上まで水が被ってきていた。
「ワウ?」
「あっ!」
クルリと水蓮がひっくり返り、アズミとアマテラスは葉っぱから落っこちた。
「きゃぁ!私、泳げないんです!」
アズミがばしゃばしゃと羽ばたく。どう見ても溺れている。
しかも水流で流される。
「ワゥ!!」
アマテラスがアズミを咥えて救う。

「ああ…、はぁ。ありがとうございます。…でも何故でしょう?」
アマテラスも不思議そうにしている。
アマテラスに掴まったアズミは裏返った葉っぱを引き寄せて見てみた。
…『耐荷五十キログラム』と端っこに書いてある。
アズミは見なかった事にした。

「アマテラス様、溺れそうになったら、水蓮を出して、休憩しましょう。少しなら大丈夫なはずです!頑張って!」
「アゥ…」

バシャバシャ…。ピコーン×2
「あ、太陽器が点滅して…今です!」
アマテラスがクルリ!と水蓮を出す。

「アゥ…」
「はぁ…」
小休止。

「アマテラス様、頑張って!岸が見えてきました!」
「クゥーン…」
頑張って泳ぐアマテラスを励ましつつ、アズミは、ふと「そう言えばなぜ私はここに居るのだろう?ウシワカさんを探しに来たはずなのでは…?」と思った。

「ハァ…」
ようやく岸についた。アズミが息を吐く。
意外と長い水路だった…。
アマテラスもぶるっと震えて水気を払う。
「クゥーン」
「アマテラス様、お疲れ様です」
アズミはアマテラスを撫で、労をねぎらった。
彼女の白い持ち物袋を取り出して、そこから神骨頂をあげる。
「ワン!」
アマテラスは嬉しそうにしっぽを振ってかじりついた。

アマテラスが神骨頂に夢中でかじりついている間、アズミは辺りを見回した。

いま自分達はさほど広くはない岸にいる。
自分達の左手側にはまだ川が続いているが、もう少し行くと川の上の空間が低くなってしまい、進めない…。
しかし、ここは天井の高い空間になっていて、岸、つまりアズミとアマテラスの居る場所の少し高い所に、今日の横穴がある。

「ワン!」
アマテラスはそこに行きたいようだ。壁に手を当て立ち上がってしっぽを激しく振っている。二段ジャンプでギリギリ行けない高さのようだが…。
「あ!もしかして…近道をご存知なのですか?」
ココはもしかしたら、遺跡につながっているのかもしれない…!
そう思ってアズミはアマテラスに言ってみた。
「クゥーン?」
しかし、何か首を傾げられた。
アマテラスが何を言いたいのかアズミには良くわからなかった。
…ウシワカなら分かったかもしれない。

「えーと、あの、ここって…遭難したウシワカさんと何か関係が…?」
「…」
気まずい沈黙が流れる。…まさか、まさか、面白そうな所を見つけて、彼のことをスッカリ忘れて居たのでは無いだろうか?
「…わぅ、ワン!」
アマテラスはしっぽを振っている。
この反応は、どういうことなのだろうか…?

「…とりあえず、行ってみましょう…」
もしかしたら、この横穴からどこかに抜けられるかも知れない。

アズミは大きなアマテラスをよいしょ、と後ろから抱きかかえ若干フラフラと横穴に飛び込んだ。

■ ■ ■


「あら?」
そこは、まばゆい場所だった。

それほど広くは無いが、古今東西、色々な骨董や宝物が山になっている。金ぴかの山だ。
「ワン!!」
アマテラスははしゃいでいる。
アズミはふと足元を見た。そこには使われなくなって久しいタカマガハラの貨幣がたくさん落ちていた。
「まあ。天岩戸ではなくて、ここにあったんですね」
ふと見ると、横の壁に亀裂が走っている。反対側にも。ここもどこかに続いているのかも知れない。
「アマテラス様」
アズミは意味なく黄金色の山に乗るアマテラスを呼ぶ。
「ワウ?」
アマテラスはその上から返事をした。…しばらく降りてこなさそうだ。
一つあくびをして、丸くなっている。
仕方無いので、羽ばたいて、アマテラスの横にトンと降り立つ。
と。

ガラガラッ!!
「あーれー」

山が崩れ、アズミは落っこちた。

「ワウ…?」

音と間抜けな悲鳴が聞こえたので起きてみたアマテラスは、キョロキョロした。
…誰も居ない。
宝の山からなにか羽のようなモノが出ている、…がアズミとは関係ないだろう。
「クゥーン?」
でもどこかで見たような…?アマテラスが山の上から不思議そうに眺める。

「いたたた…!もうっ」
アズミは何とか山から這い出してきた。ようやく事態を理解したらしいアマテラスが宝をどけるのを手伝う。アレはアズミの羽だったのだ。
「ありがとうございます、アマテラス様…」
アズミが礼を言った。
「ワン」
「あら?…これは何でしょう?」
アズミがすぐ側で何か見つけた。
「ワウ?」
アマテラスが振り返る。そう言えば、さっきから何かポヨポヨ言っている…。

「ワウッ!?」
そこにあったのは、金色のハンマーだった。

■ ■ ■

そのハンマーはいきなり、アマテラスの懐に飛び込んできた。

「打ち出の小槌というのですね。なにやら、小さくなれるモノらしいです」
アズミがアマテラスの道中扇を広げて確認する。
アマテラスは気になるのか後ろを振り返ったり、毛繕いをしたりしている。
「ですが、今はそんな事より、ウシワカさんを見つける事が先決ですよ」
「ワン!」
目的を思い出したらしいアマテラスが吠える。
「アマテラス様、ココと、あとその反対側にある亀裂を輝玉で破壊してくださいませんか?」
「ワン!」
わかった!とばかりに輝玉二式、プラスもう一個を出した。よし、これで三式だ!

バーンッ!!!!!!

「きゃぁあああーーっ」
…やりすぎたようだった。アズミを飛ばしてしまった…。

「あ、アマテラス様…盛大すぎます。けふ」
しばらく待っていたらアズミがなんとか復活して来た。タダでさえきわどい衣装があちこち破けている。
「クゥ…」
さすがのアマテラスも反省したようだ。

周りを見渡す。大分宝が無くなったが…とりあえず道は開かれた。
衣装を修復したアズミを乗せ、とりあえず左の横穴に入ってみる。

「あら?」
そこには何か床に亀裂があるだけだった。
「ワウ」
とりあえず、アマテラスが爆破する。

立ったままのアズミと、お座りをしたアマテラスが穴を覗き込む。
「…ここは関係無いようですね」
何か、穴から怪しい紫色の煙が出ている。…入るのは止めた方が良いだろう。
「クゥーン…」
「行きますよ!」
入りたそうにするアマテラスを引っ張って、アズミは逆の横穴へと進んだ…。

そこは奥に続いていた。
「進んでみましょう」
もうココまで来たのだから行くしか無い。大神を信じよう。
「ワン!」
アマテラスは、アズミを乗せて駆け出した。

〈おわり〉 

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