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絵、時々文章なブログ(姉)

sungenのブログです。pixivデータ(主に文章)の保管用ブログ。オリジナルイラスト、小説がメイン。


sungen(pixiv genペア)のブログです。


アート、デザイン、漫画、イラスト、小説について語ったり、作品をアップロードしたりします。
漫画、絵、文章を書きます。二次創作は大神。
長編小説はヘッダのシリーズまとめから探すと楽です。







■箱舟ヤマト17 遺跡編④ 幽門 【大神】【長編】

■大神(長編) 小説 箱舟ヤマト(大神)

遺跡編(もといウシワカ黒歴史編)はコレで一応終了です。今回ようやくウシワカ語りに戻ります。幽門の向こうは書いてて訳が分からなくなったのでさらっと 終了しました…なんかすみません。ちなみに羽衣が見つかるまではウシワカはまあとりあえずポニテです。そして最後はダンジョンのお約束!※ラストに 遺跡編の補足あります。

キリがいいので今日はここまでです。

 

 ■遺跡編④ 幽門


ミー達は、地下の横穴を進んでいた。

「幽門扉は…鍵を持てば誰でも開く事は出来ますが…」
横穴を進みながらアズミが語った所に寄ると、行き先はアマテラス君にしか分からないのだと言う。
「アマテラス君にしか…?」
「アゥ?」
アマテラス君は首を傾げた。

「ええ、私も子供の頃に聞いただけなのですが…。帰りは鍵を持つ者なら、たどり着いた先から自由に出口を創れるようです」
かなりアズミは不安そうだ。…ミーもアバウトな言い伝えに少し心配になってきた。

立ち止まり、アマテラス君に尋ねた。
「アマテラス君、ユーが何処に行くか決められるのかい?」
「クゥーン…」
あ、この反応は…。
「うーん、困ったなぁ…」
「月の方?」
アズミが首を傾げる。
彼女にはリアクションの意味がよく分からなかったようだった。
「アマテラス君も良く分かって無いみたいだ。もしかして、使ったのが昔過ぎてもう忘れちゃったのかい?」
「ワン!!」
そこは自信満々なアマテラス君にミーはため息を付いた。

「誰でも使えるって言ったよね?じゃあミーでも…あれ?」
横穴の先は行き止まりだった。ミーはペタペタと触ってみたが…ただの土壁だ。
「あら、行き止まりですね…?」
「わぅ」
「この先なのは間違い無いんだけど…おや」
隅っこを見ると、なにやら小さな穴から光が漏れている。
そして、さっきからポヨポヨと何か音がする…。

「…アレ!?このハンマーは何だい?」
振り返ったミーは、ソレを指さした。
「ああ、コレはここに来る途中の洞窟でアマテラス様が偶然見つけたんです。…あ!そう言えば、小さくなれる物のようでした!」
アズミが思い出したように手を打った。
なるほど、このアイテムは自分が忘れられる事を防止する為に、自己主張したのか。
この積極性はミーも見習うべきかも知れない…。主に、アマテラス君との仲直りについて。

…何か贈り物をするとか、もっと話掛けるとか。よし!

「アマテラス君!ナイスプレイ!!」

ミーはアマテラス君を褒めた!
「ワフ」
「…!!!っ!!!」

『ウザイ』って言われた!!!

ガーンと大ショックを受けたミーは、地面にへたり込んだ。
いや、きっと…アマテラス君はクールなミーが好きなんだ…!
そう自分に言い聞かせ、ミーは何とかフラつきながらクールに立ち上がった。

「アハハ…そ」
アマテラス君とアズミはすでに穴に入っていた。


■ ■ ■

グスッ。

ミーはすすり泣きつつ、アマテラス君達の後を追った。

こんな遺跡に来るんじゃ無かった。

水に流されて溺れたり、電線に引っかかったり、遭難したり、遺書を読まれたり…。
さらに、アマテラス君に時たま、寝ている間に水性マジックで隈取りを一、二本書き足してそれをニコニコと眺めていた…等の恐ろしい弱みを握られて…さらにケンカがこじれてしまったし…。
きっと帰った後で思い返して、あまりの恥ずかしさに悶絶するに違いない。

ミーはこの遺跡探検の事は誰にも話さないと心に誓った。
…完璧な黒歴史だ。

まあ、ミーの人生なんて語る予定も無いかなぁ。もし語る事があってもそこだけ伏せておけば良いし。
よし、コレで行こう。
「そんな事より、アズミ、ユーはやっぱり幽門には入らない方がいいんじゃないかなぁ?」
方針を決めたミーは、気を取り直してアズミに言った。
何処に着くか分からないのでは危険すぎるし、ミーが代わりに開ければ良い。
「それもそうですね…」
ミーがそう言うと、アマテラス君に乗っていたアズミは頷いた。
「じゃあ、ここで待たせる…のは微妙かな?」

見上げると、何だか周りの物全てが大きかった。
かなり天井が高い。どうやら少し上に登る構造になっている様だ。

岩がごろごろしている…し、目の前に不気味なでかい蜘蛛が居る…!!

「っーーー!!!」
ミーは思わずアズミとアマテラス君の影に隠れた。

「まあ、大きな蜘蛛ですね!あ、何だかあの持っている台に乗れそうですね!折角ですから乗って進みましょうか」
アズミはアマテラス君から降りて恐ろしい事を言っている…。
「ワウ!」
恐ろしい事にアマテラス君もノリノリだ。
「ノー!ミーは飛んで行く…、のは止めよう」
ミーは蜘蛛の巣だらけの上を見て言った。巨大な蜘蛛が居るアレに引っかかる位なら、電線に百回引っかかった方が千倍マシだ。

実はミーは…ヘビもノーだが、蜘蛛もノーという希有な人間だった。
人は大抵どちらかに分類されるらしいが…。蜘蛛は生まれ付き。ヘビは昔、暗殺用の毒蛇に噛まれてから…!

「あ、アマテラス君…その」
「…ワゥ?」
アマテラス君がこちらを見て首を傾げた。
どうしよう、『蜘蛛に近づくのが怖いから乗せて!』と頼んで…乗せてくれるだろうか。

…いや…頑張ろう。これ以上アマテラス君の足を引っ張りたくはない…。
ミーは勇気を振り絞って立ち上がった。

「…月の方、もしかして蜘蛛が苦手とか…?」
アズミが言った。
「ドキ!!…っアハハ、ノープロブレム!!さあ、行こう!」
ミーは蜘蛛のお皿?にピョンと飛び乗ろうと…したけど…体が動かない!!
ふと、何か袴を引っ張られる感触を感じた。
「ワゥ!」
アマテラス君が…!!微笑んでいる!?
「うわっ!!?」
と、思ったら、勢いよくミーは宙を舞い、アマテラス君の背にすと、と治まった。
「ふふ」
アズミが嬉しそうに笑っている…。そして、耳打ちして来た。
「仲直りするなら、今ですよ」
「!」

…確かに、頃合いかも知れない。これだけ情けないミーを見られてしまったのでは…。
…正直泣きたい。

「クゥーン…」
アマテラス君が少し項垂れた。

「ふふ、アマテラス様もそうおっしゃっていますよ」
アズミがアマテラスを優しく撫でて言った。どうやら、文字が見えたらしい。
「…」
アマテラス君は無言だ。耳が垂れている。
「そもそも…あのケンカの原因は何です?」
アズミがアマテラス君に聞く。
「クゥーン…」
アマテラス君の悲しそうな様子を見たミーは名乗り出る。
「アズミ、悪いのはミーだよ。ミーが、うっかりその、ユーに花咲を試してしまって…」

「まあ…!もしかして、私、月の方に飛びつきましたか?」
アズミは驚いている。
「…ソーリィ!」
ミーはアズミに謝った。そして、ミーの下に居るアマテラス君に頭を下げた。
「アマテラス君。これから花咲はユーにしか使わないよ!」
「わぅ…」
アマテラス君が少し振り返って上に乗るミーを見ようとしている。その時。


「あはははは!うふふ!おかしい!アマテラス様ったら。もしかして焼き餅ですか?」


突然アズミが笑って言った。アマテラス君を抱きしめる。
「アマテラス様。月の方を許して差し上げてくださいな」
「ワウ」
アマテラス君は少しためらったが、しっぽをパタパタと振った。
「もう、アマテラス様ったら。そんなに怒って居なかったんでしょう?」
アズミが何かを見て言った。文字なのかなぁ?
「アマテラス君、ソーリィ。サンキュー…ミーが悪かったよ」
「クゥーン…」
アマテラス君は、どうやらそんなに怒って居なかったのに、ミーが勝手に勘違いして暴走して事態を悪化させてしまったようだった…。なんて申し訳ない事をしていたのだろう。

アマテラス君に乗ったままミーはアマテラス君の頭を優しく撫でる。
「ワン!!」
「アハハ!」
ミー達はついに仲直りした!!

しかし、まだアズミがクスクス笑っている。
「アズミ?どうしたんだい?」
「あ、いえ、すみません。今見えたアマテラス様のお言葉が面白くて」
文字が見えていたのか。
「アマテラス君の?」

「今、アマテラス様は、『ウシワカの羽衣を探しておく?…うん。頑張る! …ええと、どこにしまったっけ?』とおっしゃっていましたよ。やっぱり無くしてしまったのですね」
アズミはさらにこんな長い文字を見たのは初めてです、と言っていた。

「…もしかしてそれで、ミーが…怒っていると思っていたのかい?」
ミーは尋ねた。羽衣を無くしてしまったので、仲直り出来ないと思って…?
「クゥ…」
ションボリとするアマテラス君に、ミーはふっと微笑んだ。

アマテラス君は…とても優しい神様なのだ。

お互いに勘違いして、遠慮して。なんだか馬鹿みたいだ。

「アハハ、大丈夫、きっとそのうち見つかるよ」
「ワゥ!」
顔を上げたアマテラス君は、ミーを乗せて元気よく歩き出した。



「ふぅ…!」
「ワゥ…!」
「ふふふ!面白かったですね!アマテラス様」
そしてミー達はようやく頂上に着いた。ミーは正直何もしていないが…。
…小さな穴がある。こっそりミー達の後をポヨポヨと付いてきた、義理堅いハンマーが居るので、帰りの心配はいらないだろう。

ミー達は、蜘蛛のウヨウヨする小さな洞穴から脱出した。

■ ■ ■


その門はそこにあった。


遭難したとき予見した通りの光景。
狭い部屋のような空間に、ぽつんと幽門扉が建っている。

しかし、結局アズミもここまで来てしまった…。

ミーはアズミに言った。
「アズミ、ミーが門を開けるから、ユーは門の前で待っていてくれるかい?」
「はい、分かりました」
アズミは頷き、懐から小さな刀を取り出した。

何の変哲も無い、懐刀だ。

刀身は鞘よりやや長い程度。
鍔は無く、持ち手は紫の紐で設えてあり、鞘は黒色。
装飾は鞘に少し桜の模様が彫ってある位の簡素な物だった。

「あの、でも月の方は…、なぜ幽門の向こうへ?」
アズミはミーにそれを渡す前に…ためらいがちに聞いて来た。

ここまで、成り行きでつきあわせてしまった物の、アズミには、ミーが幽門を見ようと思ったそのきっかけ…オロチの襲来を予見した事を話してはいなかった。

「…ソーリィ、確かめたい事があるんだ。今はまだ言えない。悪いけどユーはここで待っていて…水や食料はある?」
「ええ、途中で少し調達しました」
アズミは微笑んでそう言ったが、おそらく、彼女達は。

ミーはため息を付いた。今はそのことはまあ関係無い。
「じゃあ、行こうか」
その刀を受け取り。
ミーは幽門に近づいた。その刀を、扉の合わせに突き立て…。しかし。

バチィ!!!!

「っぁ!!!」
ミーは刀を取り落とした。
「月の方!?」
アズミが駆け寄ってくる。

「…やはり、駄目か」

ミーが予見したのは、彼女が扉を開く光景だった。
月の民には開けられないのだろうか…?それとも、ミーに開けられないのか…??

「…ソーリィ、やはりユーを連れて行くしか無いみたいだ」
アマテラス君には開けられないだろうし。
少しあがいてみたが、無駄だった。
どのみち、アマテラス君にもこの扉をくぐる前に目的を伝えなければいけない。

結局、アズミを巻き込んでしまう定めだったのだ…。

「アマテラス君、アズミ…。ミーはこのタカマガハラに…」
ミーは今から約九十五年の後…オロチが襲来する、と言う予言を伝えた。

「…行きましょう」
アズミは刀を捧げ持ち、幽門を開いた。

■ ■ ■


「コレは…?」
そしてミーは光に包まれた幽門扉をくぐろうとした。
しかし、イヤな感じがまとわりつく。

バジバジと、何か電流のような物が、ミーの周りにだけ漂うのだ。
アマテラス君やアズミが近づいても何とも無い。
手を差し込んでみても、入れない事はないようだが…。

「ゥ?」
立ち止まったミーを先に進もうとしていたアマテラス君が振り返った。
「月の方…大丈夫ですか?」
ミーの後ろに居たアズミが不安げに聞いてくる。
「どうやら、ミーはあまり向こうに居られないみたいだ」
しかし、ここまで来たら。

ミー達は幽門をくぐった。

■ ■ ■



「…、方、」
何かに揺さぶられる。ミーは薄目を開けた。…天使?
「月の方!」
「っ!」
アズミだ。ミーは慌てて起き上がった。倒れていたらしい。

「ここは、何処なのでしょう…!ああ、そんな、まさか!!」
彼女は酷くうろたえている。

ミー達は真っ黒な大地に立っていた。
空は混沌とし、日が無い。空気は重たく、あちこちに大地がえぐられた跡があり、木々は燃え尽きて、遠くに枯れ木が少し…。
寒い…。
見るとアズミが震えて居た。彼女に衣を貸し、ミーは辺りを見回した。
遠くに見えるあの山…、おそらくここは、タカマガハラ。
何年後かは分からないが…、オロチが襲来した後だろう。
ここは、平原の辺りか。

ミーは見回した。
よく見ると、枯れ木に見えた物は妖樹だった。
「うっ!!」
「大丈夫ですか?月の方…」
アズミが、ふらついてしゃがみこんだミーの隣に膝を付く。

「…っ!」
酷く、くらくらする。とても立って居られない。

まとわりつく電流も強くなっている。
この場所にいるだけで、どんどん体力が削られている…。
あまりミーは歓迎されないようだ。この場にいる、何かに。

「…戻ろう」
ミー達はこれ以上の探索をあきらめ、アズミの開いた出口をくぐった。




「っぁああ!!!」
「きゃぁあ!!?」
「ギャイン!!」
帰り口をくぐった途端に、ミー達は扉から吹き飛ばされた。
ミーは壁に叩き付けられる。

アマテラス君とアズミは!?

「っ二人とも、大丈夫かい!」
慌てて立ち上がり、そちらに駆ける。
どうやらアズミはアマテラス君に庇われたらしい。アマテラス君の隣で身を起こしている。
「…、」
アズミは返事をしなかった。…ひどく青ざめている。
ミーは一応怪我が無いか確認しようと。
「ワン!!」
アマテラス君が、鋭く吠えた。
ミーは立ち上がり幽門を見た。
『妖』『死』『幽』『滅』…!
開いたままの扉には、酷く怪しい言葉がまとわりついていた。
中からそれらが出てこようとする。まずい!!
ミーは印を組み、それを押しとどめようとした。

しかし、その瞬間にただの端切れでしか無かった白い小さな光が、爆発を起こした。
強烈な白い閃光と共に幽門扉が砕け散り、破片が飛ぶ。

「っ!!」
「月の方!!」
「ワゥっ!!」
とっさにアマテラス君とアズミを庇ったものの、いくらかが体に当たった。
「ノープロブレム…!」
そしてそう言った時、バラバラと天井から砂が落ち、建物が揺れた。

…小刻みな振動、それが次第にガタガタと大きくなっている。

天井から大きな石や砂がバラバラと崩れ落ちてきた。

「まずい!まさか、崩れるのか!?」
「きゃぁあ!」
アズミが揺れる地面にふらつき倒れた。アマテラスがソレを背に乗せる。

「アマテラス君!行こう!」
「ワゥ!!」
早くこの建物から出ないと、生き埋めになってしまう!

■ ■ ■

「急ぐよ!」
「ワウ!!」
ミー達は再び小さくなり、もと来た蜘蛛の道を通った。

小さき者の世界、ここは実際は直ぐつぶれてしまうくらいの小さな穴だ。
一気に縦穴の底まで飛び降り、着地し、駆け出す。
アズミはアマテラス君に必死でしがみついている。
「水が!」
そのアズミが叫んだ。この穴には、先程は無かった水たまりが出来、そして壁からしみ出した水流が幾つも出来ていた。
通せんぼうするタギリグモにやきもきしつつ、ミー達は何とかその洞窟を抜けきった。

「っ、」
元の大きさに戻ったミーは辺りの状況を見た。
あの小さな穴に続いていた横穴は殆ど崩れ、通るのは容易ではない。
外の様子を視る。すでに建物は崩壊し始めている…!
そして、十数秒後にミー達の居るふさがった場所を水流が押し寄せる光景が見えた。

しかし。

「よし!行ける!!」
ミーはアマテラス君達を抱き上げ、その場から消え失せた。


■ ■ ■

「っ!!」
ミー達は地上に出現した。

「ウシワカさん!!」
「月のお方!!」
ハクバとスサド、遅れてマルコが駆けてきた。
「アマテラス様!ウシワカ殿、ご無事で!」

「ユー達!?」
「アズミ、大丈夫?」
ハクバが言ったが、アズミはアマテラス君から降りて、項垂れている。
その時、建物が大きく揺れた。
「崩れるよ…!離れて!!」
ミーは叫び、そして皆を連れ避難した。

「「あわわわ!」」
皆がアセアセと走る。
そして、ついに。
建物がバキバキと音を立てて崩壊し、その場所は瓦礫の山となった…。

…どうやら彼等はアズミとアマテラス君が中々帰ってこないので、心配して探しに来てくれたようだった。

「ソーリィ、皆…」
ミーは謝った。とんでもない迷惑を掛けてしまった…。
「いいえ、ご無事でよかったですな!」
マルコが微笑んだ。スサドも嬉しそうだ。

「さあ、戻りましょう。近道を見つけておきましたよ」
そしてハクバが言った。


彼女の見つけた近道は、なるほど近かった。
遺跡の裏手にあった…ただの水源に見えるが。

「?グルグルしてるね…」
何か水面が渦巻いている。これは何だろう?
ミーが首を傾げていると。

「えぃ」

ポチャン!

…ハクバがおもむろに金ピカのコインを投げ入れた。
そして柏手を打つ。
「あ、これは気分です」
まあコレは気分らしい。途端に何かの力が働くのを感じた。

…その時、ミーの背後にとても不穏な気配を感じた。

「(そろり)ワゥ!」
「おや?フフ、アマテラス君どうしたの?…はっ!まさかまた!」
ミーはこっそりと近づいてきたアマテラス君に綺麗な頭突きされた。
見事な不意打ちを食らっては、為す術も無く…。

ミーはバッシャーーン!!と水源に落ちた。

「あわわ!ごぶぶ。あれ…?ここは…」

そして気が付くと、ミーは屋敷の裏手の林にある水源に着いていた。

見覚えがある。と言うか屋敷が見える。
皆も池の中に到着している。

ハクバが水中で笑って言った。
「ふふ、そう言えばあの辺りにあったかも…?と思って探してみたんです。人魚泉と言うんですよ、ごぶぶ。えっと、すみません一刻も早く引き上げてもらえますか」

聞くとタカマガハラには色々な場所にコレがあるのだという。大変便利だ。
びしょびしょになるのが少々難ありだが…。

「ハイ、アマテラス君の番だよー↑、つかまってー↑」
ミーはニコニコとアマテラス君に焦らしつつ手を伸ばす。本日のお楽しみタイムだ。
「ワウ、アブ…」
そして結局、ミーは皆を引き上げた。…皆は何故か順番待ちをしていた。

「はぁはぁ…また溺れるかと思ったわ…やっぱり水は苦手…!」
「あーもう人魚の泉ってコレだから…」
先に引き上げたアズミとハクバは羽を絞ったりバタバタさせたりしている。

「つ…月のお方~。次、お願いしますー。羽が重くて…沈む…ゴブ」
「オーケー、スサド。あれ?マルコは…?まあいいか」
…ミーはちゃんと沈んでいたマルコも引き上げた。

そしてずぶ濡れになったミー達は少し歩き、屋敷のそばの林まで戻って来た。
ミーは少し遅れて歩いていたアズミを振り返った。

「…アズミ、ソーリィ…」
彼女を巻き込んでしまったのに、結局何も得られなかった。
…それどころか。
「月の方…。あれは…」
アズミはぽつりと言った。そばに居たアマテラス君が立ち止まる。

「…」
ミーは何も言えなかった。
…未来の、タカマガハラ。
あの平原の先には、さらに濃い暗雲が立ちこめていた…。

「…行きましょう。お腹がすきましたね、」
アズミは、にっこりと微笑んだ。
きっと、微笑もうとして。…そしてパタパタと駆けていく。

「…」
ミーは、泣きそうになった。

アマテラス君は、ただ静かに前を見ている。
ミーは、いやミー達は。
「アマテラス君…。ミー達も、行こうか」
「…ゥ!」
アマテラス君が力強く頷く。


ミー達はこの國と、皆を守らなければ。


「ウシワカさーん?」
向こうでハクバ達が手を振っている。

「ワン!」
「ソーリィ、今行くよ!」

そしてミー達は歩き出す。
引き返せない道を…。

〈おわり〉

■ ■ ■   ■ ■ ■
《遺跡編の補足》↓以下補足です。この遺跡の正体とな。

 例のごとくグダクダですが、閲覧ありがとうございました!

この遺跡のモデルはスーファミソフト『魔導物語~はなまる大幼稚園児』に出てくる、ぞう大魔王の遺跡です(このチョイス…)分かってたぷよらーは挙手。これはかなり良ゲーだったと思います。慣れたら五時間以下でクリア出来たけど。あとすごい私事ですがこの前ARSとか123とか色々入ったのが復刻と聞いて、申し込みしたけどメールが返ってこなかった…。
小さな穴とか、流れる水とか、これはピッタリだ!と思ったので使わせて貰いました。
構造は面倒だったので簡略化しました。
再現度は意外と高い…と思うけど、プレイしたのが昔なのでうろ覚えです。

ラストは崩壊し始めたのでダンジョンがフィールド扱いになって、ウシワカは瞬間移動できました。
何か良くそういうことありますよね…あんなに苦労して攻略したのに、奥でイベントが起きて帰りはカットとか…。

幽門扉で行った先はオロチ襲来から五年後のタカマガハラ?
…アマ公がおおざっぱなので百年単位でしか飛べないのか…?
しかし、どうなってるかとかぶっちゃけ想像もつかない…!続編下さい。

続編が出てこのシリーズ自体が「いやあ、全然違ったよ。テヘ☆」ってなることを切に祈ってます。でも今のとこ絶望中…。PS4…。

ちなみにアマ公はアズミに嫉妬したんじゃ無くて、「いつも自分がウシワカの一番!」
と思ってたからショックを受けたんだと思います。
(あれ?それって焼き餅?)
そして話が長くなりそうなので遊びに→あれ、羽衣紛失…?やっちゃった!
→まあとりあえず昼寝でもしようか。話はそれからだ。
という流れで。

ウシアマ度はグレーです。たぶん。
このへんでようやく三分の二くらいかな?

またぼちぼちアップして行くので、良かったら見てやって下さい☆

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