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絵、時々文章なブログ(姉)

sungenのブログです。pixivデータ(主に文章)の保管用ブログ。オリジナルイラスト、小説がメイン。


sungen(pixiv genペア)のブログです。


アート、デザイン、漫画、イラスト、小説について語ったり、作品をアップロードしたりします。
漫画、絵、文章を書きます。二次創作は大神。
長編小説はヘッダのシリーズまとめから探すと楽です。







■箱舟ヤマト34 内部【※グロ注意】【大神】【長編】

■大神(長編) 箱舟ヤマト(大神) 小説

お待ちかね?のヤマト内部です。ガクブル…。
こんな事があったらヤマトに近づきたくない。ウシワカすごい。
※残酷な描写があります。苦手な方はご注意を。

※※ゲーム未プレイの方はネタバレ&あ…、と言う展開になるのでご注意を。

R15(グロ)くらいだと思いますが…。

 

■ワンクッション■

※こちらはやや残酷と思われる描写があります。

グロを書くのが目的ではないので、グロ度は精一杯抑え目にしたつもりですが、
正直どうなのか自分では判断できません。平気な方にすれば大したことが無いはず。

ですがもう全くそういうのに免疫が無い方や、
キャラに愛着が沸いてしまった方は見ないほうが無難です。
よろしい方は続きを読むからどうぞ。

 

 

 

■箱舟ヤマト 内部


「なぜ」
「なぜ」
「なぜ」
「なぜ!!」

ミーは糸が切れたように座り込んだのか、それとも立ち尽くしたままだったのか、大きな声を上げ叫んでいたのか。
覚えているのは体が震えていたと言うこと。
常闇が姿を変え、こちらへ歩いてくる。
長い光の腕がぐおと伸びて操縦席のミーを攫う。

「!!」
一瞬の激痛と頭が鷲づかみにされるような感覚に、ミーは悲鳴を上げた。
== == ==  =  === == ==  
謎の言語が流れ込んでくる!
むしろ常闇がミーの力を吸い取っている。体力と通力のゲージがガリガリと削れるのが分かる。
ミーは常闇に振り回され、一、二秒で通力が空っぽになった。
「ぎ゛ぁ!」
床にたたきつけられ、ミーはその拍子に跳ね飛んだ。
うつぶせで床に転がり、這う。

恐い。こわい。恐い。恐い。恐い!恐い!!

ごぅん、、
その時、何かが落ちるような音がした。一瞬暗くなる。
それは動力が取られ、舟を乗っ取られた音。そしてすぐまた舟のバイパスは回復する。
== == ==  =  === == ==  =  === == ==  =  =
===== ===== ===== == == == ====
==  == ==  ===  ===  =================
==   =
ミーはその間も常闇に謎の言語で色々言われ、中身が色々出そうな感じになった。

常闇が姿を変えて、大げさに動き、床に落ちたミーを拾って握り潰そうとする。
ミーは何とか逃れようとするが、なすすべ無くぎちぎちと握り込まれる。
頬に生ぬるいガラスが頰に当たる。ミーは、こぽこぽと言う胎児の笑い声を聞いた。
「ぐあああぁあ!!」
「ウシワカっ!!」
アズミが何かを叫んで、残り物の破魔札をぶつける、一体それのどこがどう効いたのか、ミーは常闇の手中から落ちた。

「っ…サンクス!!…!!?、アズミ!下がって!!!」
ミーはアズミを引き起こし、常闇の打撃を避けた。息が上がる。
常闇はまた色を変え、球体となり苛つくように床を揺らす。
「はいっ!!ぁきゃぁあ!」
彼女が下がる前に、ミサイルとしか言えない物が飛んで来た。
「くっ!」
ミーはアズミを庇い、咄嗟に一閃。
しかし墨が闇に溶けてしまい発動しない。

辺りは濃い瘴気に包まれ筆技は無効となるようだ。着弾まであと数秒。

ならば―、アマテラス君!!力を貸して!!


筆技――光明!!






■ ■ ■

周囲は闇に閉ざされている。

…使えない!?


まずい!!

「きゃあぁあああっ」
ミーは咄嗟にアズミを抱いて跳躍し、ミサイルを何とか躱す。
爆風で床に大穴が空き、ちりちりと羽衣が燃える。

もう一度!

…ワザ自体の手応えはあるのに、まるでロックがかかったようにそこで止まる。
っまさか、ミーには光明は発動が出来ないのか?
こんな事ならもっと早くに試しておくんだった…っ!
それとも、まさかアマテラス君が…、死!?==   ===   ===   =常闇がしつこい!
だから断ると言っているじゃないか!
(!!?)
っこんな時に!!

ミーの目に未来が見える、…見え?

ミーは確かにそれをみた。
ぅ゛ぁん、と音がする。
辺りが暗くなり、端末の前にはハクバとスサド。
一瞬、皆が止まった。戸惑うようにキョロキョロしている。

その時、おい、船底が…、と誰かが言った。
船底から、黒、赤、青、紫の瘴気が立ち上り…無数の、数え切れない!黒い大小の泡…?がせり上がって来た。
そして卵から魚の稚魚が生まれる瞬間。宴の開始。




―常闇がミーを見て静かに笑い。


ふっと、景色が入れ替わる。

「え…!?」
「うわ!」
ミーとアズミは、階下に落とされた。


■ ■ ■

コントロールルームから追い出されたミーとアズミは、船室のほぼ中央に落とされた。


「うわ!」
「きゃぁ?」
「…!ウシワカさん!?」
側の端末を眺めていたハクバと、クトネシリカに手を掛け臨戦状態のスサドが振り返った。
「月のお方!?」

このおびただしい黒い泡は、何だ?
小さい物は子どもの頭くらい、大きい物では大人の身長の半分くらいの…。

周囲の照明は落ち、代わりにいつの間にか出現した火の玉に照らされる。

膨張し立ち上る泡に見下ろされ…。
天神族達はそれを見上げながら…近くの者達と集まり、震えている。
戦う者は子供や女性を守るように武器を構えた。
そんな時間が数秒。

泡の中のひとつが向きを変えた。

―な。

「…ウシワカっ!」
ざしゅ、と音がする。
とっさにアズミがミーの前に出てミーを庇ったのだ。

「ア、」
ミーは暖かい水を頭から浴びた。

これは?
アズミの右肩から上が見えなくなる。残ったのは左肩が少しと胴体。
頭も無い。
数枚のはねがひらりと落ちた。



ばき、ばきばき。



「いぁぁぁあああー!!!!?」
それを見たハクバが目を見開き大声を上げた。
「きゃぁああああああーーー!!!!」
後ろにいた天神族達が、悲鳴を上げつつミーの体を引っ張る。
ミーは座ったまま、呆然と手で自分の顔に触れる、ぺた、と音がする。

これは、アズミの血…?
それを頭からかぶったミー。

「っーーー!!」
我に返ったミーは手を伸ばし、攫われるアズミの足を掴もうとした。
しかし彼女はそこにいなかった。


アズミと同じ瞬間に色々な場所で捕まった何人か、それを見た数十名を皮切りに、恐怖と悲鳴が伝染する。
「いやぁああーーー!いやぁああーーーっ!!」
「何があった!?」「きゃぁああああーーーーーーーーーーーー」
「ーーー!!」「落ち着け!応戦を―」
「くそ!!」「うわぁああああああぁああぁああ!!」
誰かが誰かの名を呼ぶ。皆が逃げ惑う。

泡と闇、それらは全て妖怪だった。

妖怪達の妖気が集まり、闇に見えていたのだ。
天邪鬼が踊り、骸金魚が囃し立てる。
増殖し船室にあふれかえる悪鬼にたかられて皆、次々に闇に飲まれ消えていく。


ぁあああああ
ぎぇえあ゛あ゛あ゛あ゛!!

そして闇の中から身の毛のよだつ甲高い声が聞こえる。
その大半が四肢を失う痛みからだ。

濃い闇が一気に勢い付いて、膨れあがり綺麗な光を侵食する。

ある者は滂沱と涙を流し、通路に蹲ったまま食べられ、またある子供は理解出来ぬままかき消え。通路からこぼれた大勢が地下で口を開け大笑いする悪鬼共の餌食になり。こぼれなかった者達も順次、何匹もの妖怪に群がられ餌食になっていく。

ある程度沢山は血だらけで、めちゃくちゃに飛んでいた。
少しは血だらけで、暗い底へ落ちていった。
そして、残りは通路の上なので、喰われる過程がよく見える。

…羽や手足は最後まで動いている。はらわた、頭から―。
たった一人に、七、八匹の妖怪が群がり消える。

通路に血がぶちまけられカラン、と足輪が転がり血だまりに…。


「――はやく!!!皆!!奥へ!!」
ミーは何とか大声を上げ、その場にいた数人を通路へ押し込む。

四方から狙われてはもたない…!
術を使いたくともミーの通力は先程常闇にほとんど持って行かれてしまった。
筆技さえノー!?いや、この瘴気の影響か。

ハクバが先頭を駆け出し、スサドが飛んで来た烏天狗を切り捨てる。
途中、隣の道に逃げたマルコ達が見え、ミーは叫んだ。
「マルコ!!早く部屋に入れ!!落ち着いて防御を―!!」
返答は断末魔だった。

「だ、だ駄目ぇえーーっ!!!!」
先頭のハクバが叫ぶ。
ミー達が進む先、部屋の出入口方向…そちらにはすでに、胴体と腕と頭を喰らう鬼であふれていた。

その奥はさらなる地獄だった。
錠前妖怪が船室への出入り口を格子でふさぎ、その格子の間から、船室から外へ逃げようとする彼等の細い手が突き出され。


たすけてぇえ…!


声が聞こえ目が合う。

「――っ!!」
ミーは戦慄した。
そうだ、出港したとき、船室にも天神族達が一杯いて…。
ミーはそれを忘れていた。

「ハクバっ!!」
その時、スサドがハクバを庇いやられた、つまり捕まった。
それを見て動きが止まったハクバの羽へ、真横から口の大きな妖怪が首を伸ばす。
「っ!!」
ミーは一足で飛び、その口の大きな妖怪を脳天から光剣の一太刀で突き刺し屠る。
とたんにミーは横からでかい何かにぶつかられ…もちろん妖怪だ。
肩口に熱を感じ、通路に叩き付けられた。

光剣は妖怪に刺さったまま奈落に落ちてしまった。
足元に誰かの肉体がまた転がっている。

「ミーから離れるな!!」
刀を左腕で抜き叫ぶ。

だがその隙に、庇ったはずのハクバが羽を数枚残して消えた。
…彼女はめちゃくちゃに飛んでどこかに逃げたのだ。直後、ものすごく奇妙な悲鳴が聞こえた。ミーの足元に散った数枚の羽が真っ赤だったのは何故だろう?

追い立てるのを楽しみ、笑い、食いまくる悪鬼共。

死んだ者はもう仕方が無い。だけど!
この、視界を覆う化け物の一匹でも多く減らして、生き残りを助けなければ。

ミーは叫ぶ。

いま助けるから!と。

今…。…?
「!!…」「ぁ」「…」「―」
「たすぇて!!」「ぎぁああ」
「ぐえぇ」「ぁあ」「…!!」「ーーーー」

騒がしい…?
ミーは上を見上げた。


…理解した。

無理だ・出来ない・不可能だ、と言う事を。妖怪は沸き続ける。
「うぁああああああぁああああああぁああああああああああぁああああああぁああああああああああああああああああ!!」
ミーは恐怖に叫ぶ、だが次の瞬間、何故か体が沸騰した。


…、…あり得ない。

あり得ない。あり得ない。あり得ない。あり得ない。あり得ない。あり得ない。あり得ない!!

このミーが負ける!!?天神族が滅ぶ!!?死ぬ!?下賤な畜生共に食われる!?食われ、糧となり、下鬼共の血肉糞尿になる!?


…あり得ない!!


ミーは普段言わないような、とんでもない悪態を叫んだ。とにかく、目の前に立ちはだかるモノを、一匹でも多くぶっ殺す!!

まだ生きている誰かをかばい必死に闘う。
「ぁあああぁあ!!!」
そしてその誰かも断末魔とバキバキという音と共に消え。
「ぐっ」
ミーの胴体から血液が噴き出したのが分かる。

ああ、背後から爪が突き刺さったのか。ぶん、と大きな腕に殴られた。
刀が手から離れる。
ミーは、ずるりと床に落ちた。
落とした刀に手が届くと思った瞬間、何かがミーを引き上げる。
「…ぁ――」
ミーはそのままおびただしい魔手に捕らえられ、群がられ。
腕を取られ脚を持たれる。
そして、ようやく四肢を撒き散らかしながら、闇に飲み込まれる―――。

はずだったのに。


■ ■ ■


結果を言えば、捕食寸前だったミーは、数名の天神族に助けられた。

「イヤだいやだ!!イヤだぁ…!!」
でもどうして誰もがミーを庇うんだ!!?

ミーはひたすらダダをこねた。
皆、どうして死なせてくれない!?
「月の方ぁああっ!!」
今なぜか、泣き叫ぶミーの周りで、まだ生きている数名の天神族が団子を作っている。

「い…ゃ…ぁ…ー!」「…ぅぁあ!…」
向こうにまだ生きている人の声がする…。

それが、例えミーの耳に焼き付いて、だた繰り返される断末魔だったとしても、ミーは!!
いや悲鳴が聞こえるのだから、生きている!!
「ユー達!…行ってくれっ!!助けないと!」
「だめぇ!!」「っ!!」


あなただけは!!


そう聞こえた。
「はなせぇえ!!」
その数名がぐちゃぐちゃに食われた後もミーは叫べた。
それだけじゃない。
やけに明るいのだ。

ミーの周囲に、光が集まって…、よってたかってミーの体を押しつぶす。

「ァアアぁあ!…ぁあああ!!うぁあぁああああ!!!」
そこに何がいるのか、何が起こったのか理解したミーは、床に頭を擦り付けてひたすらあーあー叫んだ。ミーの中でほとんど残っていなかった何かが一気に途切れ、ミーはとにかく泣き崩れた。


(…)
(…)
(…)
死んだ皆が、ミーを闇から守ろうと。

両手を広げ庇う彼等の背中や、金色の翼が見てしまうのが恐くて、ミーは顔が上げられない。
皆の声は聞こえない。けど、伏せたミーの腕に、肩に、幾つもの手が当たり、そっと押さえつけられるのが分かる。


それはミーが今まで生きてきた中で一番、気色悪く…冷たくおぞましい感触だった。

そして妖怪共はその霊魂さえも蹴散らし、滅ぼそうとしている!!





…墜ちろ!箱舟ヤマト!!

…みんな、死んでくれ!!!

ミーがそう叫ぶとほぼ同時に。方舟は凄まじい衝撃に包まれた。




ああ、墜落したのか。

■ ■ ■



「アハハハハハッ!あはははははははははあはははは!」
だけどミーはそれから、しばらく笑っていた。
だってガラガラと言う音がするんだ。
妖怪が、皆が舟の中で混ぜくって、全て滅ぶのが愉快でたまらない。

けどそれは一瞬で。




「…う」
ミーは目を開ける。


ミーの周りは真っ暗で、何も無かった。ただ、向こう側にかすかな明かりがあるのが見える。


…ミーは、あそこへ行かなければならない。


誰かが支えてくれたので、意外とすんなり立ち上がれた。
誰かが、ミーの手にそっと笛を握らせてくれた。
誰かが背中を押してくれたので、ミーはノロノロと前に進めた。



最後に、一度、振り返って…大勢の幻を見た。



そしてミーは真っ逆さま。
何かが水に落ちる音がした。

〈おわり〉

 

 

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