絵、時々文章なブログ(姉)

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■JACK+ ⑧ ノア⑤ おまけ 速水とサイフォン 【オリジナル小説】【JACK+】【ブレイクダンス】

今回は平和的なおまけです。

自由度が増すアンダー後期はまた別のタイトルで書きたいんですが…。

いつになるやら。

【本文字数 1655文字】

20160110162242

 

 

JACK+ ⑧ ノア⑤ おまけ

 


ウルフレッドが入ったレオン達のチーム『No.238』は、無駄に順調に勝ち進んだ。
無駄な話題性のおかげで、貯金も貯まる貯まる。
が、ゲテモノすぎてゲテモノの人気は速水よりいまいちだった。

『ジャックを出せ!!運営の犬!』『鬼畜!』『家畜!』『ジャックどこやった!』
『―うるさいわよ!!』
観客に靴を投げつけ、そのまま裸足で踊り出したり。

『さあ!ヤるわよ!この=================
================================!さん達!』
とても常人には言えないスラングを、鞭を振り回しながら叫んだりする。

だが、踊れば確かに凄い。凄いがゲテモノ過ぎて何とも言えない。
ジャッジがもめて殴り合いをするのが常になっている。むしろそちらの人気の方が高い。

『俺たちの平和的な協議の結果!―勝者!!ウルフレッド!』

…ひたすら微妙なまま、その日も何とか勝った。
「やったわ!!ノア!」「…こっち来るな!」
ウルフレッドに抱きつかれ、ノアが嫌がる。

そしてレオン、ノア、ベス、ウルフレッドで食卓を囲む。勝利の宴だ。
速水はベスの個室を占領し、エリックと、彼の知り合いのもう一人の医者、看護師二名が交代で看病している。
…医者達は通いだが、エリックは泊まり込みで付きっきりだ。
速水はたまにふらりと起きて、椅子に座ってどこかを見ているが、すぐエリックに引き取られて寝るし、今はまた寝ているらしい。時折、小さく無い唸り声が聞こえる。

「ハヤミは『何なら、寝返るのはジョーカーの計画が終わった後でもいいし。ジョーカーが寿命で死んだ後でもいい』そう言ったわ。感心よね!」

――俺、割とお前は嫌いじゃ無い。
速水はそうも言ったと、ウルフレッドは勝手に話し出した。
「黙って食え」「それ三度目」「あら、このステーキ美味しい…」
レオン、ノア、ベスが食事を進める。

運営の計らいなのか、食事のグレードが上がった。
味が良くなったというか、明らかに贅沢になった。
『金は余っているんだから、初めからこうしろ』とレオンがいつもの文句を言う。

「方向性間違ってるってのはハヤミに同意だな。お前、なんで運営に入ったんだ。世界平和って本気か?ハッ。馬鹿のくせにな」
レオンは敵意を隠そうとしない。

これは、ノアとベスには少し意外だった。
レオンは誰とでもそれなりに上手く付き合っていた。
馬鹿にされつつも、いつもどこか冷静。かと思えば、大胆不敵。面倒見が良く、頼れる年長者の余裕を見せていた…のだが。

「馬鹿のくせに、良く食うな、このクソ馬鹿!」
「あら、取ったわね!!?おいコラ殺すぞこの語彙の少ないクソガキ!!」
この二人は、よほど相性が悪いらしい。

「ハァ…」
ノアは溜息付きステーキをつついた。
どいつもこいつもガキ過ぎる。
「…クス」
ベスが隣でクスクスと笑い、ノアの頭を撫でた。瞬間―。

向かいで、ガチャン!と音がした。
「―あっ」
それは事故だった。

「「「!!!!!!!!!」」」
皆が、声にならない声を上げた。


ウルフレッドがサイフォンを床に落とし、壊してしまった。


もちろんかなり不味い。
「どどどど!どうしよう!!レオン!!馬鹿!!」

「――まずいわよ!!ちょっと!何やってるの!!」
ノアが床に這いつくばり、ベスが立ち上がる。
「うわぁあ!ヤバイ!マジかっ―この馬鹿っ!!」
そしてレオンがウルフレッドを怒鳴りつけた。

「あら…割れちゃった。でも不味いの?」
ゲテモノは床を見て言った。
喧々諤々の大合唱、―速水が見たら気絶する。病気悪化で再起不能!!
責任取れ今すぐ直せ出来ないなら新しく―!!

「わかったわよ!!」
ウルフレッドもさすがに両手をあげた。


一月半後。

「あれ…、変わってる?」
むしろ色々増えてる?

ようやく自分を取り戻した速水が、テーブルを見て首を傾げた。

〈おわり〉

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