読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

絵、時々文章なブログ(姉)

sungenのブログです。pixivデータ(主に文章)の保管用ブログ。オリジナルイラスト、小説がメイン。


sungen(pixiv genペア)のブログです。


アート、デザイン、漫画、イラスト、小説について語ったり、作品をアップロードしたりします。
漫画、絵、文章を書きます。二次創作は大神。
長編小説はヘッダのシリーズまとめから探すと楽です。







■JACK+【番外編】ノアと速水のいぶんかコミュニケーション③(完) 速水の作戦

いぶんか交流編はやっと完。常備の雑誌はダンス関連の雑誌です。

 前回はコレ。

JACK+【番外編】ノアと速水のいぶんかコミュニケーション① 次回にもちこし!【小説】 - 絵、時々文章なブログ

■JACK+ ノアと速水のいぶんかコミュ② JACK+ 怪談 ④(出張版)【番外編】 - 絵、時々文章なブログ

 

【本文字数 1584文字】

20160405122941

 

JACK+【番外編】ノアと速水のいぶんかコミュニケーション③(完) 速水の作戦

 


速水朔は華麗な手さばきで抹茶を点てていた。
「すごい!」
ノアはそれを正面に座り、目を輝かせて眺めている。

和菓子もある。…栗きんとん
これらの入手経路は内緒。――とても苦労した。そう言っておこう。

「ほらできた。結構苦いかも。あと、熱いから」
「サホーは?簡単で良いから教えてくれよ」
ノアはそれが気になるらしい。

「別に、色々足りないし…気にしなくて良いけど。ほら、こうやって…」
速水はいちいち教えた。
ノアは楽しそうに真似する。

「旨い」
ノアは楊枝を使い栗きんとんを切り分け、口にした。

「よし…」
速水はこっそり呟いた。よし、効いてる。

近ごろ速水に心境の変化があり、――速水は友達を募集することにした。
…だが、ここは地下。アンダー。中々友達候補は現れない。
唯一、友達になれそうなのは、やはり目の前の…。

以前、速水はノアの友達申し込みをなんだかんだで断ってしまって、最後にノアを大泣きさせた。そしてたくさん謝って、何とか許して貰った。
あれから…色々徹底し、きっと、ポイントも少しはたまってるはず…!
要するに、もうほとぼりは冷めた…と思う。

今ならリトライできる。

というか若干『俺達もう普通に友達じゃないのか?』という気もするが…。
一応、確認は必要だ。
片方だけが友達と思ってて、とか結構きついし。

「ノア」
速水は微笑んだ。

「うわ苦。何ー?」
ノアは抹茶を飲みながら答えた。苦かったので、また菓子を食べる。

「――、君は、友情ってどう言う物だと思う?」
「…」
ぽろ、とそれが口に入らず器に落ちた。

「何、急に」
ノアは呆然と言った。
「俺は、やっと気が付いたんだ。俺は今まで、きっと間違った考えを持っていた――」

速水はなめらかに、あくまで爽やかに語り出した。
自分にとって、友達はどう言う存在だったか。事細かに。爽やかに。
あるいは期待しすぎていたのかもしれないと。事細かに。爽やかに。
もしかしたら、そこまで自分が頑張る必要は無いのではないか?それを教えてくれたのは――。
これから外に出た後自分がノアとどうしたいのか、立てたプランを爽やかに語る。

いずれは家族ぐるみで、海外に遊びに行ったり、たまに日本で、もてなしたり。そんな気の置けない間柄になりたい――。

「――だから、ノアとは真剣に、ここで友達として付き合いを始めたい。もちろんノアがやっぱり嫌ならあきらめるけど、どうかな?」

「…」
ノアは、奇妙な顔をしていた。

「えっと、考える」
「!…、分かった。返事、まってる」
速水はとてもとても爽やかに笑った。

「もう良いぞ、レオン、ベス、ありがとう。今、点てるから」
そして速水は個室のドアをノックした。
やれやれ、という感じで二人が出てきた。

そして、レオンとベスがテーブルに着き、もの珍しそうに抹茶を飲む。
すでに飲み終えたノアは、ベッドに移動し、足をブラブラさせている。
「ノアは?もう一杯飲むか」「いや、もういい」

「まだあるから、しばらくはいつでも飲める」
速水は微笑んだ。

「――ハヤミってさー」
ノアは、言った。
「ん?」
速水は振り返った。

「実は、俺の事、からかってるだろ」


 

おまけ

 

「からかってないって」「からかってる!ほらまた笑った!」
「だからからかってない」「嘘付け!すごい笑ってる!」

「――あいつら、今日も仲良いな」
レオンが苦笑した。
「ほんと。ノアにやっと友達が出来て良かったわ」
ベスも、クスクス笑う。ふと目を伏せる。

アンダーでは、こんな彼等の何気ないやりとりが、一服の清涼剤だ。

〈おわり〉

広告を非表示にする